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どこでもでむ 電気柵電圧監視システムつくってみた(その2)

こんにちは、中の人、ちょうです。

前回に引き続き、今回はセンサー側機器の説明となります。

ハードウェアの仕組み的には、電気柵の電圧を取るためのセンサー、どこでもでむMini、Miniにつける拡張ボード、電池(単2を4本)とアンテナです。ケースはタカチ製を使わせていただきました。

電気柵は数千Vがパルスで出ています。AD値として読み込むタイミングによっては、正確な値を取得することができません。そこで、センサー回路に値を保持するような仕組みが入っています。

 

ソフトウェアの仕組みは、サンプルソースコードと同様の PlatoformIO+Arduino+FreeRTOS です。正直、FreeRTOSまでいらないのですが、便利なのでそのままつかいましょう。

主な処理の流れは、起動後、色々初期化して、100mS周期に30回AD値を読み、その中で最大値を機器のシリアル番号と共に送信し、サーキットデザインにある機器からのACK通信を受信するのを待つことにしています。ACK通信がない場合は、2回リトライします。つまり最大3回送ることになります。

ここはいろいろとやり方があって、ACK通信を待たずに3回送る等も考えられます。送信側のアンテナの受信感度が悪い場合は、双方向通信も難しいので、とりあえず3回送ってみるという判断もありかと思います。バッテリー駆動なので、そこはバランス次第でしょうか。送信データも暗号化などを考えたほうが良いのでしょうが、今回はなしです。

この送信側が複数になったらどうなるか、また周波数は誰でも使える帯域なので自分以外の通信が入るかも知れません。通信に関する考察は、以下の記事をご覧ください。

どこでもでむ − 通信プロトコルの作り方(その1)

省エネ動作としては、内蔵RTCを使って1時間毎に起動し、送受信が終わったら電源を切るような仕組みにしています。電源を切っている間は、RTCだけが動いています。単2電池4本で1年間は稼働できる計算です。

 

そして、できたのが以下の写真の装置です。

電気柵のポールにケースを直接固定し、クリップで電線を挟むことで電圧を計測します。ケースに調湿機構もつけたのでバッチリです。

設置時期は真冬でして雪も積もっており、お役目とは言えこんなところに電圧を計測しに行けと言われても、あまり楽しくは無いだろうなぁと思いました。

 

さて次回は、受信側機器、表示系の説明、諸々の考察となります。