導入事例

養殖用イカダの流出を10km以上の超長距離通信で監視。LoRa®無線モデムSLR-429Mによる位置管理の効率化と安全性向上

養殖用イカダの流出を10km以上の超長距離通信で監視。LoRa®無線モデムSLR-429Mによる位置管理の効率化と安全性向上

概要

養殖現場において、自然災害や潮流の影響によるイカダの流出・離脱は、甚大な資産損失や事故につながる深刻なリスクです。株式会社与論電子様は、この課題を解決するために弊社の無線モデムを採用されました。

・導入前の課題:海上で流出したイカダの位置を遠隔で把握できず、管理・回収に多大な労力を要していた。

・選定の理由:GPSと429MHz帯 LoRa®無線モデム「SLR-429M」を組み合わせ、10km以上の超長距離で安定したデータ通信が可能である点。

・導入後の効果:設定範囲を超えた際のリアルタイム警報により、流出リスクを大幅に低減。遠隔監視の自動化で管理業務の効率化を実現。

システム概要

導入前の課題

1. 海上でのイカダ流出・離脱リスクへの対応

・養殖用イカダが強風や高潮により設置場所から流出・離脱してしまうリスクが常態化していた。

・一度流出してしまうと、視界の悪い海上では目視による捜索が困難であり、二次被害の懸念もあった。

2. 遠隔地からの位置把握手段の欠如

・陸地から離れた場所に設置されるイカダの正確な位置を、リアルタイムかつ遠隔で把握する仕組みがなかった。

・従来の通信手段では、海上での通信距離や安定性に限界があり、広範囲をカバーできるシステムの構築が急務となっていた。

選定理由

株式会社与論電子様には、過酷な海上環境下でも信頼性の高い通信を維持できる点をご評価いただき、**「SLR-429M」**を採用いただきました。

最大の特徴は、429MHz帯のLoRa®変調方式を採用している点です。これにより、見通し10km以上の超長距離通信が可能となり、通信インフラの乏しい海上エリアにおいても、ゲートウェイ(基地局)との間で安定した位置データの伝送を実現しました。

また、独自のLoRa®技術により、低消費電力でありながら高い受信感度を誇るため、バッテリー駆動が求められるイカダ設置型のデバイスにおいて、長期運用の安定性と通信の確実性を両立できることが決定手となりました。

【関連製品】

SLR-429M

SLR-429M

導入後の効果

「SLR-429M」を組み込んだ監視システムの導入により、養殖管理業務は劇的に進化しました。

・リアルタイム警報による即時対応 イカダが設定された安全圏を超えて移動した際、即座に管理者へ警報が発報される仕組みを構築。万が一の離脱時にも、初動対応を迅速化できるようになりました。

・管理・回収作業の圧倒的な効率化 遠隔から常に正確な座標を取得できるため、捜索にかかる時間と燃料コストを大幅に削減。現場作業者の心理的負担も軽減されました。

・養殖業務全体の安全性・安心感の向上 「見えないリスク」をデジタルで可視化したことにより、安定した監視体制が確立され、事業の継続性が強化されました。

今後の展望

今後は、今回の位置監視システムをベースに、さらなる多機能化を検討されています。例えば、水温センサーや加速度センサーなどの各種デバイスを統合し、イカダの状態を包括的にモニタリングする「スマート養殖」への展開が期待されています。株式会社与論電子様は、弊社の長距離通信技術を軸に、より高度な海洋DXの推進を目指されています。

まとめ

本事例では、養殖業界の長年の悩みであった「海上設置物の位置管理」に対し、弊社のSLR-429Mが持つ「超長距離通信」と「高い安定性」が解決の鍵となりました。

従来の通信規格ではカバーしきれなかった広大な海上エリアにおいて、確実なデータ伝送を可能にすることで、流出事故の未然防止と管理コストの削減を同時に実現しました。私たちはこれからも、厳しい環境下での通信課題を持つ企業様に対し、高信頼な無線ソリューションを提供し続けてまいります。

お客様プロフィール

会社名株式会社与論電子

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