ソリューション

工場の無線化による雷害対策ソリューション|誘導雷による大規模操業停止リスクを低減

雷と工場夜景

ソリューションの全体像

本ソリューションは、工場内の通信インフラを有線から無線へ置き換えることで、雷発生時の「もらい事故(誘導雷ダメージ)」を物理的に遮断し、生産ラインの継続性を確保するものです。

従来の有線接続では、一箇所への落雷がメタルケーブルを伝って設備全体に波及し、広範囲な制御機器の故障や長期間の操業停止を招くリスクがありました。本ソリューションでは、信頼性の高い無線モジュールを導入することで、ネットワークを物理的に分離(絶縁)。万が一の際もダメージを最小限に留め、部分的な復旧のみで迅速な再稼働を可能にします。

ユーザーの抱える課題

1. 誘導雷による広範囲な設備ダメージ

・落雷時に通信用メタルケーブルを伝って過電圧(サージ)が侵入し、接続されている複数の制御機器やセンサーが一斉に故障してしまう。
・1カ所の被害がライン全体、あるいは工場全体に波及し、被害額が甚大になる。

2. 大規模な操業停止(ダウンタイム)の発生

・多くの機器が同時に故障するため、代替品の確保や交換作業に多大な時間を要し、生産計画に深刻な影響が出る。
・配線の引き直しや絶縁検査など、復旧作業そのものが複雑化し、早期再開が困難になる。

3. ケーブル老朽化とメンテナンスコストの増大

・工場内の過酷な環境下で有線ケーブルの劣化が進み、断線や接触不良の原因特定に時間がかかっている。
・レイアウト変更のたびに発生する配線工事の費用と工数が、現場の柔軟性を損なっている。

課題解決に向けたアプローチ

1. 通信経路の無線化による物理的な絶縁

弊社の無線モデム製品「MU-3-429」を導入し、これまで有線で接続されていた設備間を無線化します。物理的な配線を排除することで、雷サージの伝播経路を遮断し、被害を無線ユニット一点に限定させます。

2. 中継機能を活用した高信頼性ネットワークの構築

「MU-3-429」の持つ中継機能を活用し、工場の広大な敷地内や遮蔽物の多い環境でも安定した通信網を構築します。複数のルートを確保することで、一部のユニットがダメージを受けても、他の経路で通信を維持できる冗長性を実現します。

ソリューションの特徴

被害の局所化と迅速なリカバリー

・万が一の落雷時も、被害は無線モジュール単体の交換で済むため、設備全体を入れ替える必要がありません。
・モジュールの交換のみでシステムが復旧するため、ダウンタイムを数日から数時間単位へと劇的に短縮できます。

安定した長距離・高信頼通信の実現

・429MHz帯(特定小電力無線)を使用しているため、回折性に優れ、障害物の多い工場内でも安定した通信が可能です。
・高度なエラー訂正機能やパケット通信により、ノイズの多いFA環境下でも確実なデータ伝送を実現します。

柔軟なシステム拡張性

・配線工事が不要になるため、設備のレイアウト変更や増設に対して即座に対応可能です。
・接点情報の伝送が必要な箇所には、超長距離対応の「SLR-429M」シリーズを使用することで、工場全体をカバーする最適なネットワークを構築できます。

【関連製品】

MU-3-429

SLR-429M

SLR-429M V2

FAQ

Q1:無線化することで、逆にノイズによる通信障害が増える心配はありませんか?
A1:本ソリューションで採用している429MHz帯は、工場内で多用されるWi-Fi(2.4GHz/5GHz)等のノイズの影響を受けにくい帯域です。また、高精度なフィルタリング技術により、産業用機器が発するノイズ環境下でも安定した通信が可能です。

Q2:導入にあたって免許や資格は必要ですか?
A2:いいえ。本製品は「特定小電力無線局」の技術基準適合証明を取得済みですので、免許や登録なしですぐにご使用いただけます。

Q3:既存の有線システム(RS-232C等)をそのまま無線化できますか?
A3:はい、可能です。MU-3-429は標準的なシリアルインターフェースを備えているため、既存の通信プロトコルを透過的に伝送でき、大幅なプログラム変更なしで置き換えが可能です。

Q4:誘導雷対策として、避雷器(SPD)を設置するのと何が違いますか?
A4:SPDも有効な手段ですが、完全にサージをカットできない場合や、SPD自体が破損して通信が途絶えるリスクがあります。無線化は「伝送路を空気に変える」ことで物理的に絶縁するため、最も確実な防雷対策の一つとなります。

 

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