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はじめに

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このJavaアプレットでは、OFDM変調及び復調の基本についてビジュアルに体験できるようにしてみました。
特に、スペクトルに注目して色々パラメータを変えてみると、信号の持っている性質の背景が分かり面白いと思います。

アプレットを起動するには、アプレット画像をクリックして下さい。

※Javaアプレットを実行するためには、Javaランタイム環境(Java Runtime Environment バージョン 5.0以上)が必要です。
ダウンロードサイト:http://www.java.com/ja/download/download_the_latest.jsp

OFDM変調・復調の概要

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OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)は直交周波数分割多重と言い、地上デジタル放送や無線LANで採用されている変調方式です。
OFDM変調はマルチキャリア変調に分類されますが、それぞれの副搬送波(サブキャリア)はお互いに直交しているのが特長です。副搬送波の周波数帯域は重なっていますが、副搬送波がお互いに直交しているので、受信側の復調処理においても問題なく情報信号を復調することができます。また、直交しているため周波数利用効率が良く、限られた電波資源を有効に利用できます。つまり、直交しているので、各副搬送波のスペクトラムがお互いに干渉することがありません。
下のアプレットはOFDMのスペクトラムの様子を表しています。スペクトラムはsinc関数の形状です。各搬送波のスペクトラムヌルポイントに次の副搬送波のピークが来るように配置されているので、信号が判別できます。

sinc01.gif

画像クリック:  OFDMスペクトラムアプレット

OFDMは複数の副搬送波を使用しており、情報信号のビットストリームは各副搬送波に分散されるため、1ビット1シンボルの変調方式と比較して、シンボルレートが副搬送波の数だけ遅くなります。このためマルチパス妨害に強くなります。また、ガードインターバルを付加することにより、シンボル間干渉を少なくすることもできます。このような特長があるため、OFDMは妨害に強い変調方式と言えます。
しかし、実際の無線通信環境では、マルチパスや伝搬損失などによるフェージング現象が起こり、復調エラーが発生します。このため、エラー訂正技術と組み合わせる必要があります。

副搬送波の変調方式はBPSKやQPSK、QAMなどがあります。副搬送波に割りつけるビット数は、BPSKの場合1ビット、QPSKの場合2ビット、64QAMの場合は6ビットです。
一番身近なOFDM技術は地上デジタルTV放送ですが、この副搬送波の数は5617本で、副搬送波の変調方式はQPSKと64QAMです。
本アプレットの副搬送波数は16本で、変調方式はQPSKとしてみました。

変調

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◇変調の原理
下図はOFDM変調器をアナログ回路で構成したもののブロック図です。副搬送波の変調方式はQPSKで、副搬送波の数(チャンネル)は16です。
デジタルの情報信号は、1副搬送波に対して2ビットづつシリアル/パラレル変換部で割り付けます。1チャンネルについては、QPSKは2ビット4値なのでそれぞれIとQに割り当て、ミキサで副搬送波を変調します。
このようにして変調した各チャンネルのIとQの信号を、それぞれ加算器で時間軸方向に加算します。加算したIとQの信号は中間周波数にIQ変調し、最終的にIとQを加算することで中間周波数におけるOFDM波形が得られます。

ofdm01.gif

◇デジタルOFDM変調
アナログ回路によるOFDM変調方式は、ハードウェア規模がとてつもなく大きく、精度も低いため、受信側における同期復調ができません。このため、実際のOFDM変調は下図のようにデジタル処理を行っています。OFDM変調の原理は昔から分かっていましたが、近年のデジタル信号処理技術の向上があって初めて実用化されました。

情報信号はIとQにマッピングし、各チャンネルのIQ信号を離散逆フーリエ変換(IDFT)することで、1シンボル区間のQPSK被変調波を作ります。この信号をD/A変換し、ミキサで中間周波数に周波数変換してから、最終的にIとQの信号を加算するとOFDM波形ができます。IDFT処理はとても処理量が多く、実際には離散逆高速フーリエ変換IFFTをハードウェアで行います。演算でOFDM変調ができてしまうのは驚きですが、これも全て先人の頭脳と努力の賜物です。ちなみに、フーリエ変換の基礎を築いたフーリエは1768年生まれですが、現代人にも難解な理論をこの時代に研究していたなんて驚きです。それにしても、こんな世の中になることを想像していたのでしょうか。

ofdm03.gif

詳細は専門書に預けますが、マルチパスフェージングの影響を少なくするための手法として、OFDMではガードインターバルを設けます。
ガードインターバルはOFDMシンボルの後半部分をシンボルの前にコピーしたものです。ガードインターバル時間は、マルチパスによる遅延波の到達時間より長くする必要があります。ガードインターバルを付加しても、個々のチャンネルは連続した正弦波となるため直交性が保たれ、受信側でFFTしても正常に復調できます。

復調

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◇復調の原理
下図はアナログ回路によるOFDM復調のブロック図です。中間周波数のOFDM波をミキサーでそれぞれダウンコンバージョンし、LPFで必要信号のみとします。この信号に対して副搬送波周波数を使ってミキサで乗算するとI,Qの情報信号が得られます。

ofdm02.gif

◇デジタルOFDM復調
アナログ回路による復調は、同期の問題から実現不可能です。このため実際にはデジタル処理で復調を行います。復調には離散フーリエ変換DFTを行いますが、実際には離散高速フーリエ変換FFTをハードウェアで実行処理しています。FFTを行うとOFDM波形のスペクトラムを抽出できますが、それ自体が情報信号を表しています。

ofdm04.gif

OFDMの復調に際しては、搬送波同期やシンボル同期などの問題があります。解決策としてガードインターバルを利用したり、パイロット信号を埋め込む方法があります。

OFDM変調アプレット

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OFDM変復調のjavaアプレットです。
使い方はjavaアプレットの右上’説明’ボタンを押して下さい。

OFDM_00.gif

画像クリック:  OFDM変調・復調アプレット

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